子どもにスポーツ・運動を教える上で注意すべきこと

近年問題視されている子どもの体力低下。しかし、世間ではスポーツへの関心は高く、幼少期からスポーツを始めるお子さんも多くいます。ウチの子には運動ができるようになってもらいたいそんな風に思っているパパやママもいることでしょう。

今回は、お子さんの運動能力を伸ばすための簡単なヒントと、親としての心構えについて考えてみましょう。

心配されている子どもの体力低下

文部科学省の調査によると、昭和60年頃から子どもの体力・運動能力は年々低下しているそうです。運動が苦手・運動する機会が少ないという子どもと、運動能力の高い・スポーツクラブなどで運動する機会が多い子の二極化が進んでいると言われています。その結果、運動能力が高い子どもは増えているものの、平均すると体力が低下しているという調査結果が出ているそうです。

体力低下によって、自分のイメージ通りに体を動かせない、体力だけでなく気力まで低下してしまうなどの、基本的な生活面での影響も懸念されています。

子ども運動能力を伸ばすには

子どもの運動能力を伸ばすには、子どもに運動を好きになってもらうことが大切です。普段から遊びの中でたくさん体を動かすことや、できなかったことができるようになった!という成功体験を積ませることで、運動に親しむようになります。他にも、特定の運動に限らず、走る・跳ぶ・這う・掴む・登るといった、色々な種類の動きを小さなうちから体験させることも大切です。

そして何よりも大切なことは、親が運動やスポーツに親しむ姿勢を見せることです。日頃から運動に触れる環境があることで、子どももより運動やスポーツを身近に感じることができます。

主役は「子ども」だということを忘れずに

気をつけたいのは、子どもの運動能力を高めたい!というあまり、親がのめり込みすぎてしまうことです。特に、スポーツ関連の習い事では、親が応援者ではなくコーチのようになってしまうという傾向がよく見られます。

友達との実力の差を比べたり、失敗したことを責めたりと、結果ばかりに目を向けて、親の価値観や主観を押し付けてはいけません。頑張るのは子ども自身なので、親はあくまでもサポーターであることを忘れずにいたいですね。子どもからの「やりたい」という自発的な気持ちを、サポートしてあげることが大切です。

まずは遊びの中で経験を積むこと

運動能力を伸ばすためには、運動の経験が必要です。小さい頃から家庭や公園などでの遊びを通して、体をたくさん動かす機会を作ってあげましょう。小さいお子さんでケガの心配がある場合には、最初は補助をしながら遊び、徐々に一人でできるよう慣らしていくことが大切です。無理をさせるのではなく、それぞれのお子さんのペースがありますので、じっくり見守ってあげて下さい。